対象は、「女性の健康イニシアチブ研究(WHI)」の付随調査「加齢性の眼疾患とカロテノイドの研究(CAREDS) 2001.5〜2004.1」に参加したアイオワ州、ウィスコンシン州、オレゴン州在住の女性1,808人(年齢50〜79歳)。評価方法は、日単位の食品と栄養素摂取量の推定に加え、「1990年度米国人食事ガイドライン」と「1992年度フードガイドピラミッド」の順守について評価した。前者は、WHI研究基準(1994-1998)における半定量的な食事摂取頻度調査票の返答を使用。後者は「1995年度健康的な食品の指針」の得点を利用し、摂取量が推奨レベル以上の野菜、果物、穀物、牛乳、肉(豆、魚、卵)および推奨レベルに満たない脂肪、飽和脂肪、コレステロール、ナトリウムを含む食品に加点された。
被験者の白内障発症状況は、29%(女性454人)に少なくとも片眼の核性白内障、16%(女性282人)に両眼の白内障摘出術、すなわち41%(女性736人)にどちらか一方の状況が観察された。
結果から、健康的な食事(WHI研究導入時の米国食事ガイドラインを順守)が、他の核性白内障発症リスクの軽減が予測される要因と比較し、最も強固に関連があることが示唆された。
研究者らは、「生活習慣の改善は、米国高齢女性の白内障摘出術にともなう経済的負担を軽減するであろう」という朗報についても言及している。
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