タフツ大学フリードマン栄養科学政策大学院の研究者たちは、フィットネスレベルと体脂肪率、そして循環器疾患と2型糖尿病につながるいくつかの代謝系リスク因子に関連があることを発見した。
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2000-2007年にタフツ大学健康関連調査(TLHS)に登録された564人の男女学生(平均19.4歳)を対象に、身体的フィットネスレベルと血糖値、中性脂肪、コレステロールなどの血清指標が検討された。
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この集団では過体重以上の者が16.2%を占め、体脂肪が過剰な者が60%を占めていた。男女共に体脂肪率と総コレステロール、LDL-コレステロールには正の相関が見られた。また女性では中性脂肪の増加とHDLの減少が関連付けられた。
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身体フィットネスレベルの増加は、女性ではHDL-コレステロールの上昇と中性脂肪の低下、男性では血糖値の低下と関連付けられた。
運動しているグループと運動していないグループを比較した場合、運動しているグループの者は血糖値と中性脂肪がより適正な数値を示した。
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「これらの結果は、男女ともに思春期後期から成人期初期には既に慢性疾患のリスクが増加し始めるということを示している。しかし、運動をすることで、このリスクは軽減するかもしれない。」と主任研究者のサチェック・ジェニファー助教授は述べている。
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体力(フィットネスレベル)は明らかに体脂肪率よりも代謝系リスク因子に大きな影響を持っているようである。参加者の多くは18-19歳の平均値に比べれば健康的な体脂肪率であったが、それでも25%近くがHDLコレステロールが低く、30%近くがLDLコレステロールが高く、11%が中性脂肪が高かった。そのような学生に対しては慢性疾患へのリスクを軽減するために運動することが推奨されるであろう。
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食事も体重増加の原因であり、「最適な食事と運動をするように学生は努力するべきである。大学のシャトルバスを使わずに、教室まで歩くことだけでも、リスク因子を軽減させる為のスタートになる。」と助教授はコメントしている。
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