体重には明確な性的二型が存在し、女性は男性よりも体脂肪の蓄積が多い傾向があり、男性よりも肥満になりやすい(Brown 1991: Kusczmarski et al 1994)。体脂肪に生物学的性差がある一方で、社会・心理的な性差によって、肥満とやせが女性とフェミニストの問題として扱われるようになっている(Bordo 1993)。体重と体型は女性の魅力を評価する上で最も重要な基準となっていて、女性は男性よりも体型について評価を受けやすく、また自ら気にしている(Pliner et al 1990; Sobal and Maurer 1999a, 1999b)。肥満者に対する非難は男性よりも女性で多く、その内容は厳しい(Sobal 1999b)。そのプレッシャーから、ほとんどの女性にとって体重は「体型不満(normative discontent)」の象徴である(Rodin et al 1984)。体重の風潮と意味合いは男女で大きく異なることから、体重はジェンダー問題として扱われることが多い。
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