標準体重の10代女子におけるボディイメージと減量行動(運動、食事、下剤や減量薬服用や嘔吐などの異常な行動)には相関が見られるという米国イリノイ大学からの研究結果が「思春期保健雑誌」に掲載された。
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米国思春期健康調査に参加した20,745人のデータのうち、BMI標準偏差スコア85パーセンタイル以下(普通体重かそれ以下)の11-19歳女子5,173人へ、自信が抱くボディイメージに関するインタビュー調査を行い、実際の体重とボディイメージとの比較をロジスティック解析した。
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全体の85%は体重調節行動を行っており、また29%は自分の体重が重過ぎるというゆがんだボディイメージを抱いていた。
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ボディイメージのゆがみのない女子に比較すると、ゆがみのある女子には減量のための異常行動(嘔吐、下剤服用、減量薬服用など)が4.3倍も多く見られ、1年後においても2.3倍も多く体重調節のためのダイエットをしていた。過剰な減量行動を行ったものは、行わなかったものに比較して10.7倍も高い比率で1年後も危険な減量行動を続けていた。一方、ゆがんだボディイメージと減量のための運動の相関はみられなかった。
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ゆがんだボディイメージによって減量の必要がない女子が安全でない減量行動に向かうことが予測される結果となり、ボディイメージの評価が危険な減量行動の予防につながることが示唆された。
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研究者は、ボディイメージ調査は一般的な健康調査に使用される体型不満調査よりも若者の悩みを反映するため、有用な調査ツールであると解説している。
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