ダイエットサプリメント・ダイエット食品とビタミン

　米国スタンフォード大学医学校は、主栄養素の配分率が異なる、公衆衛生上も関心の高い4種のダイエット食について、微量栄養素(ビタミン＆ミネラル)の摂取量を調査した結果、微量栄養素量の適正なダイエット食は1種類のみであったと報告した。

　調査対象の過体重および肥満女性を4種のダイエット食群、すなわちアトキンス群(低炭水化物･高脂肪/n=73)、ゾーン群(バランス重視の配分/n=73)、LEARN群(低脂肪/n=73)、オーニッシュ群(低脂肪･高炭水化物/n=72) へ無作為化により割り付けた。試験開始時ベースラインおよび8週間後、3日間の食物摂取調査を予告なしの24時間思い出し法により実施した。

　8週間後の結果から、全ての主栄養素および多くの微量栄養素に、群間に有意な差が認められた(P<0.0001)。エネルギー摂取量は4群ともにベースラインと比較し減少したが、群間に有意差はなかった。微量栄養素の摂取不十分のリスクと関連を示したのは(P<0.05)、アトキンス群(ビタミンB1、C、葉酸、鉄、マグネシウム)、LＥAＲＮ群(ﾋﾞﾀﾐﾝE, B1,ﾏｸﾞﾈｼｳﾑ)、オーニッシュ群(ビタミンE,B12,亜鉛)。対照的にゾーン群のみ不十分のリスクは高まらず、むしろリスクは減少した(ビタミンA,E,K,C)。

　研究者らは、「主栄養素の配分率に力点を置いたダイエット食は、適正な微量栄養素の摂取を考慮し食事の質全体に目配りをするべきだ。カロリー制限食であっても微量栄養素を適正に摂取できる食事として、ゆるやかな低炭水化物で栄養価の高い食品を含むものが適しているようだ」と提案している。