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75歳以上の高齢者に対しても、心血管疾患の予防を目的とした薬を処方するべきではないか、という研究報告。
血圧や血中コレステロール値を低下させる薬は有効性や安全性が高いと考えられているが、心血管疾患の予防に関する現在のガイドラインは、40〜74歳の人々をターゲットとしている。
心血管疾患の病歴がない40歳以上の被験者36,679人を対象に、年齢や性別と高血圧治療薬やスタチンの使用との関連を調べたところ、高血圧治療薬を飲んでいた割合は、40〜44歳の5％から85歳以上の57％まで年齢と共に増加していることがわかった。スタチンを飲んでいた患者の割合は、40〜44歳の3％から70〜74歳の29％まで増加していたが、75歳以上で減少していたという。高血圧治療を受けている患者は、男性より女性で10％多く、65〜69歳、75〜79歳でスタチンを服用している患者は、男性と比べて女性で5％多いことも確認された。
2008年の調査で、80歳以上の高血圧治療は心血管疾患リスクを減少させると示唆されているが、この年齢層におけるスタチン治療の効果を検証する試験は実施されていないため、スタチンと心血管疾患リスクとの関係性は明らかになっていない。しかしスタチン療法が高齢者において危険をもたらす証拠は、今のところ見つかっていないと言われている。
高齢者への適切な治療が心血管疾患の発症を防ぎ、寿命を延長する可能性があることから、高齢者を無視したガイドラインを修正する必要があるかもしれない、と研究者らは述べている。
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