ダイエットサプリメント・ダイエット・健康・オメガ-３サプリメントが老化現象を抑えるかもしれない

　食事の油のバランスを整えるためにオメガ-３サプリメントを十分に摂取することが生物学的な老化現象を抑える可能性があるという、二重盲検プラセボ対照ランダム化臨床試験の結果報告。 肥満傾向にあるが健康体の中年以上の成人106名を対象にオメガ-３サプリメント(2.5g または1.25g)あるいはプラセボを４ヶ月摂取してもらったところ、オメガ-３服用群では被験者らの脂肪酸摂取比率が変わることで、様々な細胞で短くなると細胞老化が起こると考えられているテロメアが保持されたという。 グラサー教授は、この研究により栄養補完が老化に好影響をもたらす可能性が出て来たと語っている。 さらにこの研究ではオメガ-３サプリメントが炎症を抑えることもわかったという。論文は『脳、行動、そして免疫』誌オンライン版に掲載された。 研究者らはオメガ-３サプリメント(魚油の他、EPAやDHAが含まれたサプリメントを使用)摂取により高齢になるほどリスクが高まる心臓病や2型糖尿病あるいは関節炎、アルツハイマー病などの病気にかかるリスクを下げる可能性があると話している。 脂肪酸に関しては、オメガ-３だけでなく血中のオメガ-３とオメガ-６の摂取比率が重要であると共同著者のベルリー教授は語っている。オメガ-６脂肪酸は植物由来の油で、研究によるとオメガ-３同様に循環器機能の保護に寄与すると言われている。 典型的なアメリカ人の食事では、オメガ-６脂肪酸は多く摂取するがサーモンやツナのような魚に多く含まれるオメガ-３はあまり摂取しない傾向にあるため、摂取比率(オメガ-６：オメガ-３)は15:1程度だという。しかし研究者らの間では最も体によいとされている比率は4:1あるいは2:1だと考えられており研究に参加した被験者のオメガ-６とオメガ-３の摂取比率とテロメアの長さの関係を調べたところ、摂取比率が低い場合の方がテロメアの延長が観察されることが明らかになった。 ベルリー博士は、アメリカ人の食事では十分にオメガ-３を取り入れることができないため摂取比率の観点からオメガ-３をもっと摂取する必要があると語っている。 出典は『脳、行動、そして免疫』。