ダイエットサプリメント・ダイエット・健康・牡蠣(カキ)鍋でアンチエイジング？！

　老齢マウスの炎症反応は亜鉛欠乏と亜鉛運搬機能の低下に関係するようだ、という米国オレゴン州立大学ライナス・ポーリング研究所を中心とするチームによる研究。高齢者は今まで以上に亜鉛を摂取する必要がありそうだという。 研究チームは既に、動物と人間の両方で亜鉛欠乏がＤＮＡ損傷の原因となることを報告している。今回はさらに全身の炎症反応への関わりを検証したものである。ある程度の炎症反応は免疫防御、傷の治癒などに必要だが、過剰な炎症反応はがん、心臓病、糖尿病など様々な死亡要因となる病気の原因や促進因子であると考えられている。 チームは動物実験で、年を取った動物では亜鉛の体内輸送がうまく機能していないことを見つけた。年を取った動物は十分と思われる量の亜鉛を含んでいる食事をしていても、強い炎症作用があった。その10倍もの量の亜鉛を摂取して、炎症バイオマーカーは若い動物と同じ値になった。 亜鉛は牡蠣、赤身肉、獣鳥類・魚貝類の内臓、玄米、豆類、種実などに多く含まれるミネラルだ。 識者によれば、米国では老人層が急激に増えているが、その40パーセント、全世界では20億人以上人々が亜鉛摂取が不足していると考えられる。 いくつかの研究が、亜鉛は細胞の酸化ストレスからの保護作用、傷ついたＤＮＡの修復作業に不可欠であることを示し、年齢とともに亜鉛の吸収状態は悪くなるので、食事や栄養補助食品で十分な量の亜鉛を摂取することが病気の予防につながると報告している。 今回の研究と米国栄養所要量から考えて、高齢の男性は11mg、女性は8mgの亜鉛をサプリメントで摂るべきではないか、と研究チームは示唆している。 ただし過剰な摂取は、鉄、銅などの必要栄養素の吸収を妨げることがあるので、亜鉛の摂取量は一日40ｍｇまで抑えるようにとのことである。 出典は『栄養生化学雑誌』