ダイエットサプリメント・ダイエット食品と糖尿病と統合失調症

　脳内のインスリン情報伝達系がうまく働かないように遺伝的に改変されたマウスで統合失調症的な動きが見られたというヴァンダービルト大学医学研究所からの研究報告。
　研究者は神経回路でのみインスリン情報伝達が欠如したマウスにおいて、統合失調症によくみられる異常行動とドーパミン分泌低下、認知行動に関わるノルエピネフリンの上昇を観察した。異変は神経単位の間のシナプス領域からドーパミンとノルエピネフリンを取り除くのに必要な輸送たんぱくNETが上昇したために起こったもので、NETの阻害薬を与えたところ、マウスのドーパミンレベルと行動が正常化し、NET阻害薬を統合失調症患者へ処方する治療方法を裏付ける結果となった。
　糖尿病はしばしばうつ病などの精神疾患を引き起こし療養が困難になると指摘されている。今研究では1型糖尿病患者や高脂肪食、薬の服用、遺伝子変異などにより体内の糖代謝に関わるインスリンシグナルの欠如によるうつやパーキンソン氏病、統合失調症、注意欠陥多動障害に関わるドーパミンの機能不全や、精神分裂症的行動につながるメカニズムをつきとめ、インスリン作用とドーパミンレベルのバランスをとる新しい治療法の可能性を示した。