20人の代謝症候群(いわゆるメタボ)患者を対象にオリーブ油で調製した朝食を摂取してもらい、食後の単核細胞中の遺伝子発現の増減を測定した、米国農務省系国立研究所からの報告。
オリーブ油は、フェノール含有量の高い(398ppm)ものと低い(70ppm)ものの二種類を用いてその差異を検討したところ、15,000以上の遺伝子発現中から、高フェノール含有油摂取群に特徴的な98の遺伝子発現がみられ、うち79は発現量が低下、19は増加していた。
遺伝子の多くは肥満や脂質異常症・2型糖尿病に関わるものだったが、特に低下した遺伝子のいくつかは炎症反応を促進するものであり、地中海式の食事が冠動脈疾患のリスクを下げることを分子生物学的に証明する結果となった。
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