収入とは、雇用と他の条件によって提供される賃金やその他の利益のことを指す。収入は、体重の増減に関わるエネルギー摂取量と消費量に影響を及ぼす資力である。
先進国では、男女とも、収入と体重に負の相関がある(Sobal and Stunkard 1989)。収入は、食事と運動を含む生活の視座の多くをコントロールする機械を与える。すなわち、収入は体重の量と肥満の強力な予測変数である。ポスト産業社会では、特に女性において、高収入であるほどやせていて肥満になりにくい。収入は、肥満になることを防いだり肥満を克服したりする資力になり、肥満のパターン、肥満の予防や解消のための介入パターンを構成する要素である。