太陽光線を浴びると日焼けをおこします。
夏のビーチで浴びる太陽光線、秋のテニスコートで浴びる太陽光線、冬のビル街で浴びる太陽光線、これらは同じ太陽光線でも強さが違いますからもちろん日焼けの程度も違ってきます。
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日焼けは、おもに太陽光線中の紫外線によっておこります。
地表に到達する紫外線には、波長が短い「UVB」と呼ばれる紫外線とそれより波長が長い「UVA」と呼ばれる紫外線の2種類あります。
UVBには、皮膚を赤くし、ひどい場合には水脹れをおこし数日後には、皮膚を黒くさせる作用があります。まさに、海水浴などで無防備に紫外線を浴びた場合に経験される状態になるわけです。UVAには、太陽光を浴びた直後から皮膚を黒くする作用があります。その他に紫外線(UVBとUVA)には、長期間浴びると肌のハリや弾力を低下させる作用があります。
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一方、日やけ防止のために、さまざまな種類の日やけ止めクリームや日やけ止め乳液などが市販されています。それぞれの商品は、効果はもちろんのこと使い心地や肌質、使用場面に合わせられるよう特長をもっております。
したがって、ご使用になる環境などを考え商品をお選びいただくことが、日やけ止め化粧品を上手にお使いただくポイントになるわけです。
その際に、紫外線防止効果の目安にしていただきたいのが、商品に書かれている「SPF」や「PA」といった記号を用いた表示です。
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「SPF」はUVBの防止効果、「PA」はUVAの防止効果を表しております。
SPFは、例えば「SPF15」、「SPF30」のような数値が記載されておりますが、数値が大きい方がUVBの防止効果は高くなります。しかし、SPFが50程度あれば非常に紫外線の強い場所や紫外線に過敏な人であってもUVBによる炎症を防止できるとの考えから、SPF測定法により測定した結果、SPFが50より有意に高い場合には、「SPF50+」と表示しています。
PAは、「PA+」、「PA++」、「PA+++」のいずれかで表わしますが、「+」が多いものほどUVAの防止効果は高くなります。
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SPFおよびPAは、実際に健康なヒトにご協力頂き測定を行うもので、測定の手順はいずれも日本化粧品工業連合会が作成した業界の自主基準に規定されています。なお、SPF測定法については、EU諸国および南アフリカ共和国と共通した測定法を採用しています。
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日やけ止め化粧品の商品選択の参考として下図をご参照ください。
ご使用になる目的に応じて、どの程度のSPFおよびPAの商品をお選びいただければいいのか、ご参考になるものと思います。
しかし、気象条件、季節、時間帯、お使いになる場所などによって紫外線の強さは異なりますし、紫外線の感受性は各個人で異なりますので、あくまでも目安としてお考え下さい。
また、できる限り「つばの広い帽子をかぶる、日傘をさす、長袖を着るなど」の身につけるものを併用されることにより、紫外線による日やけを防止することをおすすめします。
なお、最近では、日やけ止め化粧品として、水、汗などにより落ちてしまうことを防ぐことのできる耐水性が向上した商品も販売されています。
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